k-forumニュース・コラム

◆がんばる工務店を応援する!
工務店フォーラム ニュース━━━━━━

『　みんなの工務店　技術と未来　』
K-Forum ニュース No.87(2021/3/9号)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

首都圏の1都3県の新型コロナ「緊急事態宣言」が3月21日まで延長となってしまいました。
飲食店の酒類提供は19時まで、営業は20時までに短縮継続となりますが、泣く店もあるでしょうが、6万円/日の協力金に喜ぶ店もあるような・・・(笑)。

_/_/_/_/_/_/_/目次↓

1. 高口教授の連載コラム「住まいのいろは」

第23回【閑話休題〈1〉未来の住宅と電気自動車はセット】
住まいに関わるホットな話題を、高口代表(早稲田大学創造理工学部建築学科教授)が解説します。

2. 話題教材・新着教材

「現場監督養成講座・リメイク新版」
→社内教育に大いに役立ちますよー!

3. スタッフコラム
理事;中里 一雄のコラムです。

_/_/_/_/_/_/_/

■【1】高口教授の連載コラム「住まいのいろは」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

第23回はちょっと住宅からちょっとそれた話、でも大事は話ということで
【閑話休題〈1〉未来の住宅と電気自動車はセット】を考えたいと思います。

脱炭素者社会の実現が確実な政策課題となるなか、再生可能エネルギーの更なる導入促進は不可避です。その時に併せて必要なのが蓄電システムです。蓄電池を売り込むハウスメーカーやリース会社も登場していますが、そのところどうなのか。

再生可能エネルギーの固定価格買取期間が終了する卒FITが出るようになり、家庭における蓄電池に注目が集まっています。卒FITの売電価格は概ね10円前後ですから、10円で売って25円の電気を買うよりは、自家消費して電力会社から買う電気を減らした方がよい。しかしそのためには蓄電池という投資が必要になりますので、その支出が差額の15円を上回らなければ投資となるわけです。

蓄電池の寿命は約10年とされています。能力が約7割に下がる充放電4000サイクルを365日割ると約10年となるからです。家庭用の蓄電池の設置費用は100万円程度です。年間10万円の費用がかかるので、10万円/15円/12ヶ月=555kWh以上の買電を抑制できれば投資になります。買電価格が25円/kWhだとすると、これは1.4万円近くになりますからギリギリ、もしくはなかなか厳しいことが分かります。つまり卒FIT対応で家庭用蓄電池は投資というよりは停電対策を安く実現する手段と見るべきでしょう。

もう少し視野を広げ、身近な蓄電池を探してみると、電気自動車があります。電気は排ガスをださないエコカーですが、電源もエコであることが重要です。火力発電で作った電気で走る電気自動車はエコでも何でもありません。ですから電気自動車を確実にエコカーにするには、自分で作った再生可能エネルギーで充電することです。

電気自動車に限ったことではありませんが、SFの世界だった完全自動運転(レベル5)が実現しそうです。これを併せて考えると、これからの都市や住宅を電気自動車が大きく変えそうな気がします。現在の都市は自動車の登場が作りだしたものです。そこか変わるわけですから当然都市も変わります。ポイントはいくつかあると思いますが、整理すると次の4点になります。

1.排気ガスをださない
2.電気自動車は大きな蓄電池(住宅用は10kWh前後ですが、自動車は40kWh以上)
3.自動運転による長くなる稼働時間
4.無くなる運転負担

最初の二つは住宅との関連が強く、後者は都市に関わります。
今回は住宅との関連を整理し、いずれ都市について書きたいと思います。

木村拓哉の日産リーフのCMはよくできています。電気自動車時代の住まいをよく表しています。
ポイントは2つあります。一つ目は車が居室の中にあることです。

電気自動車は排気ガスをだしません。ですから室内でも走行可能です。現在、車庫付きの住宅のガレージ空間は容積率の緩和対象になっています。50平米を越えると防火区画で仕切る必要があることからもわかるように、ガレージは居室としては使えない、火気のある危険な空間として扱われています。ですから住宅内にあっても床面積として算入しないという緩和があるわけです。日本の主要産業である自家用車の振興策という側面もあったでしょう。

電気自動車の普及促進を考えれば、容積率の緩和は維持することが当面は望まれるでしょうから、ガレージと居室をより一体化して、使える空間を広くするというような工夫がでてくるでしょう。一方で、車の出入りによる漏気や断熱性能の低下は、クリアすべき問題として登場しますので、そこでは新たな技術開発やデザインが必要とされるところだと思います。工務店の頑張りどころです。

続けて次回は、「電気自動車は大きな蓄電池」を書きたいと思います。都市については、もう少し
先に書ければとおもいます。


■【2】話題教材・新着教材
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「現場監督養成講座」のリメイク新版が出来上がりました。
http://c1c.jp/4592/HBRg3u/8673
　【新版】現場監督養成講座一覧|明日を築く学びの場、「工務店フォーラムNet」 (k-forum.jp)
　
→このような実践動画は、なかなか無いと思います。
工務店を経営する人が知ったら、大変ご興味を惹かれる筈と思います。

　
■【3】スタッフコラム(理事;中里 一雄)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　
木造2階建て+地下室の我が家が出来てから10年経ち、先日10年目点検をしました。
私はその建てた工務店の経営から引退して、今はこの工務店フォーラムの仕事を担っております。
そのリタイアした工務店から来たメンテナンス担当者は優秀な女性で、チェックリストに従い内外もれなく点検し、最後に地下室と1階の床下に防護服を着て明かりを持参し潜り込み、入念にチェックし同時に写真も撮って行きます。

検査が終わると、チェックリストと写真を示しながら現況を施主の私たちに報告します。
結果、問題ある箇所は無く外部の木部の塗装を一年以内位で再塗装するべき、との事だけでした。
日本の木造家屋の法定耐用年数は、僅か22年!ちゃんと建てた家は、定期点検とメンテナンスをきちんとすれば、80年位は優に持ちます。

ですので、問題なければ更に10年以上の延長メンテ継続契約や瑕疵保険の延長も必要になります。
施工の良さが、家の寿命に反映する事を我が家でもって実感できたのでした。
設計・施行者である建設業者目線だけでなく、施主目線でもチェック出来るようになる事は大事と実感した次第です。


■編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　
「現場監督養成講座」のリメイク新版が出来上がりました。
これは、実際に建てられた木造の注文住宅を地鎮祭から引き渡しまで、現場で動画収録させていただき、全工程を工事毎に編集して23編もの動画集になりました。
4月からの新入社員など、勉強させたいスタッフに見せることで現場でなくても、タイムリーに分かり易く学ばせることが出来ます。
しかも、6万円/年(税別)という安さ(非営利法人ですので)です。是非、ホームページのサンプルをご覧ください。

Youtubeでも下記3動画を全部無料で見られます。こちらからでもどうぞご覧ください。
 http://c1c.jp/4592/rtKfWA/8673  (基礎工事編 3)
http://c1c.jp/4592/Nbd7K9/8673   (地盤調査編)
 http://c1c.jp/4592/QfRHuM/8673  (外壁工事編)
 
【K-Forum ニュースは、(一社)工務店フォーラムの代表理事から事務局スタッフまで、お伝えしたい事や最新ニュースを<隔週火曜日に>お届けしています。】

★★工務店フォーラムへの加入、メルマガの停止
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎工務店フォーラへの入会は次のURLから
http://c1c.jp/4592/paAxBw/8673

◎メルマガの配信停止は次のURLから
http://c1c.jp/4592/KdaHp7/8673

★発行・編集
一般社団法人 工務店フォーラム メルマガ編集部
ホームページ　: http://c1c.jp/4592/gtgBCc/8673
メールアドレス: 
〒340-0831
埼玉県八潮市南後谷480-1 耐震研究所
TEL 048-951-2420  FAX 048-951-1995

Copyright 2020 工務店フォーラム
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━