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工務店フォーラムニュース━━━━━━

『 みんなの工務店 技術と未来 』

K-ForumニュースNo.169(2024/6/11号)

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目次_/_/_/_/_/

1.高口教授の連載コラム

「住まいのいろは」

住まいに関わるホットな話題を、高口代表(早稲田大学創造理工学部建築学科教授)が解説第。

第104回は「建築のLCAは運用からエンボディに」です。

 

2.工務店フォーラム特別ウェビナー開催

中川貴文准教授 日本建築学会賞受賞記念

2024年6月18日火曜日15時〜

 

3.オンラインサロン(Zoom利用)

「現場監督養成講座」を新入社員や経験の浅いスタッフ向けに再構成<br>

★次回:6月14日(火) 15:00~

 

4.スタッフコラム

事業部 浅葉

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【1】高口教授の連載コラム

「住まいのいろは」

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第104回は「建築のLCAは運用からエンボディに」です。

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高口の専門分野にLCAがあります。

LCAはライフ・サイクル・アセスメントの頭文字をとったもので、

無理に日本語に訳せば「生涯環境影響評価」。

教科書に出てくる代表的な適用成功例は、ガラス瓶のリユースで、

何回以上リユースすれば、回収や洗浄の負担増を考えても、

 

建築の世界でも、建築学会が研究成果として「建築物のLCA指針」を出版し、

啓発を続けて来ていましたが、今ひとつパッとしませんでした。

いくつか理由があるのですが、一つ目は例えば建築の長い一生涯を考えた場合、

エネルギー消費量でいえば、運用時のエアコンや照明などのエネルギー消費量が支配的で、

LCAが得意とした建材などの製造時のエネルギー消費量はどちらかといえば脇役で、

そんなことを考える前にまずは運用時のエネルギー消費量を減らすための断熱気密、

効率が大事でしょう、ということでした。

 

また、建築物のLCAを求めるには、建材一つひとつの製造時のエネルギー消費量や

CO2の発生量など膨大なデータの収集が必要でした。

それを簡易化してできるようにしたのが、「建築物のLCA指針」でしたが、

経済統計から逆算する形でエネルギー消費量を求めたため、

建材の数が少なく、またA社とB社の塩ビ管のどちらがいいの? 

というような細かい比較には使えませんでした。

例えば木造とRCならどちらが良いのか? という程度の比較はできたのですが、

LCAが良いからといってRCを諦めたひとはおそらくいないのではないでしょうか?

 

ところが近年、にわかにLCAへの注目が高まってきました。

一つには、世界的な社会の脱炭素化の要請の中で、

全ての製品で製造時や運用時、廃棄時のCO2排出量を公開する、

という機運が高まってきたこと、そして建築的には、

運用時のエネルギー消費量の削減が進み、これ以上減らすには、

建材の脱炭素化が避けられないと順番が回ってきたからです。

 

残念ながら、日本での建材製造時のCO2排出量の情報公開状況は芳しくありません。

ですので建材同士を比較したりという実用的な使い方はまだできない状況です。

建材メーカーの情報整理の体制作りやルール作り

(国際ルールは決まっているのですが、町工場でも対応できる簡易版がないと、

全ての建材で情報を作るのは難しそう)でもう少し時間がかかると思いますが、

あっという間にLCAからみた建築選びが行われる時代になると思います。

当然ながら、木造住宅はLCAからみれば優等生ですし、

地場産材を使うことはさらに有利になります。

そういったことが反映できるルール作り、

あるいは情報の提供が大事になってくると言うことです。

日本でも公的住宅のリノベーションでも同じことができると思うのですが。

※ガラス瓶のリユースは、空容器の回収システムが整ってある程度の回収率例えば50%以上(平均すると2回利用されることになる)

となれば、1回きりの利用に比べ差が大きくなる。

 

【2】工務店フォーラム特別ウェビナー開催

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倒壊シミュレーションソフト wallstat の開発者である

中川貴文京都大学准教授の日本建築学会賞受賞を記念しての講演会です。
 

参加無料

2024年6月18日火曜日15時〜
YouTubeライブ配信形式セミナー

【第一部】耐震シミュレーションwallstatを使った木造住宅の耐震性理解のための教育〈活動> 

講演:中川貴文准教授

【第二部】トークセッション wallstatがつくる未来の木造建築

対談:中川貴文准教授 × 鈴木 強氏
コーディネーター(一社)工務店フォーラム理事 高口洋人早稲田大学教授

セミナーのお申し込みはホームページから↓
ttps://k-forum.jp/event01/

 

【3】オンラインサロン

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「現場監督養成講座」専門家による詳しい解説付きで全23編を上映します。

工務店や住宅会社、設計事務所などは若いスタッフたちを教育する場を持てていないことが多いですが、

この実際の現場を収録した動画と解説で多くの実務が学べます。

▼サンプル動画はこちらから!

全23編を1年間で10回に分けて解説します。

※新たに組まれた2024年度の スケジュールです。(15:00〜16:30)

第1回目(4月19日):「地鎮祭・地盤調査・仮設工事編」

第2回目(5月17日):「地盤改良工事 (柱状改良&鋼管杭)編」

第3回目(6月14日):「基礎工事編1〜3」 ←次回はこちら★

第4回目(7月19日):「建て方編、 防腐防蟻処理編、現場整理・養生・金物編」

------(8月はお休みです)------

第5回目(9月13日):「上棟式編、 FRP防水・ベランダ板金・ 屋根工事編、上棟(中間)検査編」

第6回目(10月11日):「窓取付・ 防水工事編、配管・配線工事編」

第7回目(11月15日):「断熱工事編、壁・ 窓枠・天井工事編」

第8回目(12月13日):「外壁工事編、 内装工事編」

第9回目(1月10日):「外構工事編、家具・ 建具造作編」

第10回目(2月14日):「完成編」

参加ご希望の方は、info@k-forum.jp (←コピペでお願いします)までご連絡ください。

開催日数日前にZoomURLをE-Mailでご連絡します。

会員企業様からの参加は無料、一般の方は3,000円/回を予定しています。

 

 

【4】スタッフコラム(事務局 浅葉)

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【能登・輪島のシロアリ被害】

先日、日本ボレイトのスタッフが、石川県輪島市のシロアリ被害実態調査に入らせていただきました。

シロアリは寒さに弱いため、輪島ではそれほど被害は無いだろうと想定していましたが、

実際に倒壊家屋の躯体の多くにシロアリの被害が確認されました。

耐震性は、木材が健全であることが前提です。

たとえ寒冷地であっても、防腐防蟻措置をしっかりとしておくことが大切だと実感しました。

復興に尽力されている方々に敬意を表するとともに、

一日でも早く日常が戻りますように。

 

■編集後記

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最近暑いですね、日中暑いのは仕方ないですが夜中が暑い。

かといって寝るときにエアコンを付けるほどでもない微妙な暑さ。

毎年この時期が一番嫌いです。

数日前から蚊の羽音がうるさくて毎日夜中起こされています。

1度起きてしまうと暑くて再度寝るのも大変で。

血ならいくらでもくれてやるから耳の近くで不快な音を出すのだけは

やめてほしいものです。

(飯山)

 

★次回配信日 6月25日(火)11:00予定★

【K-Forumニュースは、(一社)工務店フォーラムの代表理事から事務局スタッフまで、お伝えしたい事や最新ニュースを<隔週火曜日に>お届けしています。】

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